2013.7.01 カテゴリー|湿潤療法
20代男性
2か月前に仕事中に機械の輻射熱で右人差し指のこぶしにやけどを負いました。
某皮膚科を受診し、消毒とガーゼとステロイド軟膏と抗生剤の内服による治療を受けましたが、だんだんとヤケドが深くなっていきました。
心配になり、1か月後に某総合病院の形成外科を受診しました。
そこで、湿潤療法を希望したら、担当医から
「軟膏の治療でも湿潤療法でも治る期間は同じだ。」
と説明され、湿潤療法をやってもらえませんでした。
仕方がないので、ネットで調べて当院を受診しました。
初診時、右人差し指のこぶしの部分の皮膚が欠損していて、指を伸ばす腱(伸筋腱)が露出していました。(白く見える部分が伸筋腱です。)
ただちに湿潤療法を開始しました。
自宅で、入浴後にプラスモイストを交換してもらい、週に1回通院してもらいました。
1週間後、すでに伸筋腱は新しくできた組織に覆われています。
2週間後、創周囲から皮膚が出来てキズが小さくなってきています。
3週間後、治りました。
軟膏の治療を1か月うけても治らず、むしろ悪化していたヤケドが、湿潤療法を始めたら3週間で治りました。
従来の軟膏の治療を受けていたら、おそらく今でも腱が見えていて、手術を勧められていたと思われます。
某総合病院の形成外科医が言ったセリフ
「軟膏の治療でも湿潤療法でも治る期間は同じ」なんて、実際に湿潤療法をやったことがある医師なら絶対に言わないセリフです。
湿潤療法をやったことがないなら、「やったことがないからわからない」と正直に言うべきです。
わからないのに、適当なことを言って取り繕うから、素人にも笑われるような恥をかくのです。