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「痛み止めを飲むと骨が溶ける」は迷信

2014.4.18 カテゴリー|医療に関する迷信

 先日来た患者さん

 1日3回で出していた痛み止めを、1日1回朝だけしか飲んでいませんでした。痛みが続いているのに、なぜそのような飲み方をしているのか尋ねたら、「ひとに、痛み止めを飲むと骨が溶けると言われた」というのです。

 あまりにごじゃっぺなアドバイスに、正直怒りを覚えました。一般的な痛みどめ「非ステロイド性消炎鎮痛薬」には骨を溶かすような副作用はありません。おそらく骨粗しょう症の副作用があるステロイドと混同してしまっているのでしょう。

 「一般的な痛みどめとステロイドの区別もつかないような素人が、知ったかぶりしてアドバイスすんじゃねぇよ」と心の中でつぶやきました。

 

 それよりなにより、患者さんたちはなぜ、医療のプロである医師の話より、医療について何も勉強していない、噂話程度の知識しかない、近所の知り合いの話を信じてしまうのでしょう。数年前までマスコミが盛大に行っていた医療バッシングのせいなのでしょうか。不思議でなりません。

 

 何度もこのブログで書いていますが、痛みを我慢していると慢性痛になり、ますます痛みが治りにくくなります。痛みが出たら、痛み止めをきちんと飲んで、トリガーポイント注射を受けて、すみやかに痛みを消してしまうのが一番です。そうすることで、ずるずる治療するより、かえって薬を使用する量が減り、副作用が出る可能性も低くすることが出来ます。

 

 「痛み止めを飲むと骨が溶ける」というのは迷信です。

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