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院長BLOG

誰かぱるるに湿潤療法を教えてあげて

2015.11.30 カテゴリー|湿潤療法

今日はちょっと前の記事ですが、こちらの記事の紹介

ぱるるが左足火傷で痛々しい姿「歩くの痛くてもーめげないっ」。

http://news.biglobe.ne.jp/entertainment/1112/nrn_151112_2145690745.html

この日、島崎は「友達が魔法の言葉教えてくれた 咳治らなくてもー火傷して歩くの痛くてもーめげないっ」との言葉と共に、左足を撮した写真を公開。甲のあたりを火傷したのか、そこには左足全体を包帯で巻いた痛々しい姿が写されている。


 AKB48のメンバーで塩対応が有名な「ぱるる」こと島崎遙香さんが左足をやけどしたそうです。この記事を見ると、包帯ぐるぐる巻きだし、痛くて歩けないって言っているし、湿潤療法じゃなさそうだよね。何で東京に住んでいるのに夏井先生のところ行かないのかな?ちょっとググればすぐにわかるはずだけど。残念だねぇ。

1型糖尿病が祈祷で治るわけねぇだろ

2015.11.27 カテゴリー|その他

 今日はこのニュースを取り上げます

 容疑者「男児の腹の中に死に神が」 糖尿病7歳殺害事件

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151127-00000011-asahi-soci

 捜査1課によると、亡くなったのは宇都宮市東原町の小学2年生今井駿君。近藤容疑者は、今井君の両親から1型糖尿病でインスリンの投薬治療が必要だと聞いていたが、両親と共謀して4月上旬ごろから投薬治療を中断させ、医師による適切な治療を受けさせないまま放置し、4月27日に死亡させた疑いがある。


 1型糖尿病が祈祷で治るわけねぇだろ!この馬鹿親!

 人間の体で血糖値を下げるホルモンはインスリンしかありません。1型糖尿病は何かしらが原因となりインスリンを分泌できなくなくなってしまう病気です。医学の発展によりインスリン注射が出来るようになるまでは、治療の方法がなく、死を待つしかない病気でした。

 それをこのインチキ祈祷師(インチキじゃない祈祷師がこの世に存在するとは思っていませんが・・)のくそ野郎は、インスリンを止めただけではなく、ハンバーガーや栄養ドリンクなんて糖質の塊を食べさせていました。これはもう完全に殺人です。

 

 肩こりとか腰痛とか、自律神経失調症とかストレスや精神的な不安が原因で起こる病気は祈祷で治ることもあるでしょう。祈祷で良くなるという思い込みがストレスや精神的な不安を解消してくれたりするからです。でも1型糖尿病にストレスは関係ないから、祈祷でなんて絶対に治らない!

 親も祈祷師も無知すぎる。1型糖尿病にインスリンが絶対に必要なことは少しググればいくらでも調べられる。この子は親が馬鹿だったせいで死んでしまいました。かわいそうでなりません。

赤ちゃんの右手のやけど

2015.11.26 カテゴリー|湿潤療法

9ヶ月の男の子

 炊飯器のお釜を触って受傷しました。総合病院の皮膚科でゲンタシン軟膏とメロリンガーゼによる処置を受けましたが、受傷後5日目からネットで調べて湿潤療法をしている○○整形外科でプラスモイストによる治療を始めました。受傷後14日目に急に人差し指が腫れてきましたが、医師からの説明も対応もないため、練馬光が丘病院の夏井先生にメールで相談したところ、当院を受診するように勧められ、受傷後15日目に当院を受診しました。

 初診時、右示指が著しく腫れていて熱を持っていました。軽い悪臭も伴っていました。創部感染と診断し、抗生剤内服を開始しました。また、それまで創に密着するようにはってあったプラスモイストを、ミトン型のプラスモイストに変更しました。翌日には悪臭と局所の発熱は消えました。腫れも徐々に引いていきましたが、初診より5日後に過剰肉芽(創周囲より盛り上がった肉芽)をみとめたので、マイザー軟膏の塗布も開始しました。

 以後、時間はかかりましたが、徐々に上皮化していきました。治療開始2ヶ月でほぼ上皮化しました。

 屈曲拘縮の予防のためにお母さんにマッサージをして貰っていましたが、人差し指と中指は屈曲拘縮してしまったので、土浦協同病院の手の外科に紹介しました。

 1歳未満の赤ちゃんの手のひらのやけどでは、湿潤療法でも屈曲拘縮を避けられません。

 

初診時

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治療開始1週間後

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治療開始2週間後

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治療開始1ヶ月後

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治療開始2ヶ月後

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治療開始3ヶ月後

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とある病院が掲げていた「正しい医療のための10箇条」

2015.11.18 カテゴリー|医療に関する迷信

今日はこちらの記事の紹介

とある病院が掲げていた「正しい医療のための10箇条」に賛否両論

http://fundo.jp/47319

とある病院が掲げていた「正しい医療のための10箇条」がネットで話題になっています。

(正しい医療のための10か条)
1.常識を疑ってかかること。
2.テレビや新聞の言う事は信じないこと。
3.情報やネットや書籍で幅広く収集すること。
4.自分の感覚を大切にして直感を信じること。
5.症状は治るための免疫反応と心得ること。
6.病気は体からのメッセージと心得ること。
7.日本にも世界にも伝統医学があり、高い効果があることを知ること。
8.西洋医学は緊急疾患用の医療と知ること。
9.伝統医学は日々の体調不良や風邪を良くする医療と知ること。
10.不調な時は、何かをするよりも何かをやめる方がうまくいくと知ること。

 ネット上では賛否両論のようですが、私はこの10箇条におおむね賛成です。特に「10.不調なときは、何かをするよりも何かをやめる方がうまくいくと知ること」に大賛成です。肥満や糖尿病を治すなら糖質摂取をやめればいい。ウォーキングのしすぎで膝が痛いならウォーキングをやめればいい。タバコが原因で掌蹠膿疱症になったらタバコをやめればいい。私が普段から主張していることとほぼ同じです。

 同意しかねるのは「8.西洋医学は緊急疾患用の医療と知ること」です。ちょっとこれは言い過ぎです。慢性疾患に対しても西洋医学は有効だからです。むしろ伝統医学は急性疾患に対してあまり有効ではありません。こう言い換えればいいともいます。「緊急疾患は伝統医学では治せないので西洋医学にたよること」

手のしびれにトリガーポイント注射が有効だった一例

2015.11.17 カテゴリー|トリガーポイント注射

 69歳の女性

 3ヶ月前から左前腕から親指と人差し指にかけてのしびれが出現しました。○○医院でMRIを撮り「頚椎椎間板ヘルニア」と診断され、お薬(リリカ、メチコバール、オパルモン、セレコックス)などが処方されましたが、しびれは変わりませんでした。

 しびれが出てから3ヶ月後くらいに当院を受診しました。下図のごとく前腕にトリガーポイントを認めたのでトリガーポイント注射を行いました。

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 1回の注射で、しびれがいくらかとれました。

 2回の注射で、しびれはほとんどとれて、畑仕事をした後に少ししびれるだけになりました。

 

 手のしびれもトリガーポイントが原因で起こることがあります。

 重い荷物をずっと持っていると、だんだん手がしびれてきますよね。それは、筋肉に疲労がたまって一時的にトリガーポイントが出来るからです。この場合、荷物を下ろせば筋肉の血行が回復してトリガーポイントが消えしびれも消えます。

 この患者さんの場合、畑仕事のやり過ぎで出来たトリガーポイントがそのまま消えなくなってしまったのです。だからトリガーポイント注射で筋肉の緊張をとり血行をよくすることでしびれが良くなるのです。

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