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院長BLOG

顎関節痛にトリガーポイント注射が効いた

2016.12.19 カテゴリー|トリガーポイント注射

 60代の女性

 8月末頃から両顎関節に痛みがあり、口腔外科を受診しました。画像診断上、関節には異常がなく咀嚼筋の筋痛症と診断されました。加茂先生が出演したテレビ番組を見て、近所の整形外科でトリガーポイント注射をお願いしましたが、「そんなの効かないよ」いわれて断られました。ネットで調べて12月に当院を受診しました。

 顎関節周囲(たぶん咬筋)にトリガーポイントを見つけたので、右に3カ所、左に1カ所トリガーポイント注射をしました。また、朝起きたときが一番つらいということだったのでリボトリール0.5を寝る前に1錠飲んでもらうことにしました。

 

 1週間後に再診した際に、「だいぶ良くなりました」と喜んでいました。

 

 整形外科医ではないのに筋痛症という病気があることを知っていた口腔外科の先生には拍手を送りたいと思います。

トリガーポイント注射とサインバルタが有効だった慢性疼痛の一例

2016.12.15 カテゴリー|トリガーポイント注射

 40代の男性

 15年くらい前から腰痛があり、某整形外科でヘルニアと診断されました。それ以来、年に1~2回寝込むほど痛くなることがあったそうです。

 昨年10月に右殿部から右足首にかけての痛みが出ました。某総合病院を受診し「腰部脊柱管狭窄症だけど手術するほどじゃない」と診断され、リリカとトラムセットを処方されました。リハビリも2ヶ月間行いましたが、痛みがよけいひどくなったため中止しました。トリガーポイント注射やブロック注射などの注射による治療は一度も勧められなかったそうです。

 痛みのため昨年11月から仕事を休んでいました。じっとしていても痛み、そのため夜も眠れないほどですが、歩いたり動いたりしては痛みはあまりでないということでした。

 痛みのため憔悴していて表情もとても暗かったです。

 

 今年の9月中旬にネットで調べて当院を受診しました。触診の結果以下の部位にトリガーポイントを認めました。また、ずっと安静にしていたため左ふくらはぎの筋肉は著しく萎縮していました。

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 トリガーポイント注射を行い、効果が出てないリリカを中止して代わりに、夜眠れるようにリボトリールを処方しました。

 「なるべく早く仕事に復帰できるように、週3回トリガーポイント注射を行いましょう。」と声をかけました。

 

 最初のころはトリガーポイント注射もリボトリールもあまり効きませんでした。

 初診から2週間後、トラムセットを中止して、サインバルタに変更し投与量を徐々に増やしていったら、表情も明るくなり、痛みも改善していきました。

 11月に入ってからは仕事復帰を目指して、加圧トレーニングもして貰いました。加圧トレーニングの効果で2週間くらいで筋萎縮が改善しました。

 そしてついに、12月から1年以上休んだ仕事に復帰できました。

 

 サインバルタはSNRIといわれるタイプの抗うつ薬ですが、慢性疼痛に対して効果が認められることから、今年の3月から慢性腰痛患者さんに処方できるようになりました。私の印象では、比較的若い人の慢性疼痛によく効く気がします。

実は私、健診を受けてません

2016.12.13 カテゴリー|医療に関する迷信

 まず最初に、「広報かさま 平成28年12月号」に掲載された笠間市立病院院長石塚恒夫先生のコラム「健康ほっとらいん」をお読みください。

http://www.city.kasama.lg.jp/data/doc/1481095711_doc_1_5.pdf

 

 これを読んで私は「健診やがん検診、人間ドックってあんまり意味ないんじゃね。」と思いました。

 健診なんか受けなくても、具合が悪くなってから検査をうければ十分なんじゃないでしょうか。

 たとえば、健診で肝機能障害が見つかって、健診医から酒を控えるように言われて、実際に酒を控える人はほとんどいませんよね。糖尿病予備軍と言われて、甘いものを控えて運動をして痩せるように言われても、実際にそれが出来る人はほとんどいませんよね。それでは健診を受ける意味ないよね。

 健診医に言われて、その通りに実行できる人は、何も言われなくても元から健康に気を使って酒や糖質を控えて、タバコは吸わないで、適度に運動してますよ。私みたいにね。

 

 がん検診も、命に関わるような急速発育するタイプの癌がみつけられないんじゃ受ける意味ないよね。毎年まじめにがん検診を受けていたのに進行がんが見つかったなんて話しけっこう聞くもんね。

 

 何万円もかけて、科学的根拠に乏しい検査項目が含まれる「人間ドック」を受けて、むりやり異常を見つけて、詳しい検査を受けるためにさらにお金をかけて、結局、特に問題なしと言われるとか、なんかすごくお金と時間の無駄じゃないですか。

 

 勤務医だったころは、私も毎年健診を受けさせられていました。今より15kg以上太っていて、毎日のようにお酒をたくさん飲んでいましたが、何もひっかかったことありませんでした。それで変な自信をつけて、ますます不摂生な生活を送るという悪循環でした。

 

 今は、ゴルフでストレス解消して、加圧トレーニングで体力強化して、糖質制限で肥満を解消して、アルコールも控えています。タバコは元々吸わないし、これで病気になったら、もう運が悪かったとあきらめるしかないです。

 たまに腰痛や肩こりが出ますが、体調は絶好調です。だから健診は受けていません。どこか調子が悪くなったら、すぐにレントゲンも採血も出来るから、検査を受けるのはそれからで十分です。

椎間板が狭くなっているのは老化現象で痛みと関係ないからね

2016.12.12 カテゴリー|トリガーポイント注射

 先日受診した40代の男性

 これまでも何度もぎっくり腰をしていて、整形外科を受診してレントゲンを撮り、「腰の骨の一番下の骨と骨の間の椎間板が狭くなっている」と説明され、それが痛みの原因だと診断されました。

 先日、またぎっくり腰になり、当院を受診しました。その際に、上記の話を聞いて、以下のように説明しました。

 「40過ぎればほとんどの人で椎間板一つや二つは狭くなっています。これは老化現象であって、痛みとは関係ありません。腰痛の原因が椎間板が狭くなっているせいだという説明は、頭痛の原因が頭の白髪のせいだと言っていることと同じで、全くナンセンスな説明です。」

 「ぎっくり腰の原因は、椎間板や骨は関係なく、腰やおしりの筋肉の痙攣です。痙攣している筋肉に注射をすれば早く治ります。」

 

 腰と殿部に4カ所トリガーポイント注射をして、マックスベルトをきちんと巻いたら、「だいぶ楽になった。」ようです。

 

 椎間板が狭くなっていることが腰痛の原因なら、そこを外科的に治さなければ痛みが取れないはずです。しかし、ほとんどの腰痛は投薬や注射などの保存的治療や、場合によってはほっといても自然と治ります。

 また、椎間板が狭くなっていることが腰痛の原因なら、40歳を過ぎた人のほとんど全員が、常に腰痛に悩んでいなければいけませんが、そんなことはありません。

 

 椎間板が狭くなっているには老化現象で痛みと関係ないからね。

寒くなったから8時9時台が空いてますよ

2016.12.04 カテゴリー|その他

 今日も日曜外来をやっております。

 日曜外来はいつもめちゃ混みで、おしっこに行く時間もないくらいですが、今日はブログを書く時間があるくらい暇です。

 でも10時過ぎくらいからものすごく混み出して、結局患者さんの数はいつもの日曜外来と同じになると思います。

 ここのところ毎回そうなので・・・

 寒くなったから、みんな朝でかける時間が遅くなっているんですよね。

 

 8~9時台に来てもらえば待ち時間は0分です。

 10~11時台は待ち時間60分以上になることもあります。

 あまり混んでいると、私の機嫌が悪くなることもあります。

 

 少しがんばって、早く出てくることをお勧めします。

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