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院長BLOG

爪が剝がれた4歳の男の子

2018.10.29 カテゴリー|湿潤療法

 4歳の男の子

 何か(詳細不明)にはさんで右人差し指の爪が剥がれて当院を受診しました。

 受診の状態、爪が剥がれて出血していました。ヘモスタパッドを当てました。

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 翌日の状態、出血は止まっていました。ヘモスタパッドを当てました。

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 受傷3日目の状態、うっすらと新しい爪が形成されて来ています。プラスモイストを当てました。

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 受傷6日目の状態、薄い爪が出来たので、治療を終了しました。

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 爪を剥がしても湿潤療法をすれば、すぐに爪が出来ますよ。

インフルエンザワクチンって、やっぱりたいして効かないんじゃね

2018.10.26 カテゴリー|医療に関する迷信

インフルエンザ.jpgのサムネイル画像

 上のグラフは、製薬会社からもらったインフルエンザについて書かれた小冊子に載っていたものです。私はこれを見て、「インフルエンザワクチンって、やっぱりたいして効かないんじゃね。」と思いました。

 グラフは2015-16年度と2016-17年度のワクチン接種の有無別にみたインフルエンザの発症率を表しています。

 2年間でワクチンの有効性を認めたのは、2015-16年度の0~9歳、20~39歳だけです。

 2016-17年度ののワクチンは全世代に有効性を認めていませんし、2016-17年度のワクチンももっとも効かせたい高齢者には有効性を認めていません。インフルエンザにかかっても重症化しない若い人にだけ効いてもあまり意味ないよね。

 

 インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行するであろうウイルスのタイプを予測して作られます。予測が外れたり、ウイルスに変異が生じたりすると、有効率が下がって効かなくなります。

 2016-17年度は完全に予想を外したんでしょうね。2015-16年度は予想は当たったけど、ウイルスが変異して元々免疫力が高い若い人にしか効かなかったってことでしょうね。

 私は10年前に開業するまでインフルエンザワクチンを受けたことはありませんでしたが、今までインフルエンザにかかったことが一度もありません。私以外にもそういう人はたくさんいると思います。

 逆に、毎年きちんとワクチンをきちんと受けているのに毎年のようにインフルエンザにかかる人もいます。こういう人はインフルエンザウイルスに対する抗体が出来にくい体質なんでしょうね。

 

 昨年度はインフルエンザワクチンの生産が遅れてワクチン不足にになり、血眼になってワクチンを打ってくれる医療機関を探していた人がたくさんいましたが、そんなに必死になるほどインフルエンザワクチンは効きませんよ。

 インフルエンザワクチンは副作用もほとんどないし、若い人にはそれなりに効くから、受けといたほうがいいとは思いますけどね。

患者ファーストって何?

2018.10.18 カテゴリー|その他

 保育園(笠間市以外)の職員が職場の運動会のリレーで転倒して右肩を痛めて受診しました。

 最初は患者本人も仕事中の怪我と申告していました。

 仕事中の怪我は労災なので、受付で「今日は自費でかかって、後日労災の手続きを済ましたら、返金します。」と説明しました。

 そしたら急に、「リレーには職員としてではなく親として出たから健康保険が使えるはずだ。」と訳のわからないことを言い出しました。

 事務長が「それでも、健康保険が使えるかどうか健康保険組合に問い合わせないとわからないので、今日は自費でかかってください。」と説明しましたが、納得してくれず、駐車場もスリッパも待合室の椅子も無くなるほど混んでいるのに、30分以上もめていました。

 業を煮やした事務長が私の相談にきたので、「自費でかかるのがイヤなら、よその病院に行ってもらって」と指示してそう説明したら、「患者ファーストじゃねぇな」と文句をたれて、しぶしぶ自費でかかっていきました。(本当は、こういうめんどくさい患者さんは怒って帰ってくれたほうがよかったんだけどね。)

 

 患者ファーストって何?

 ごじゃっぺな患者のごじゃっぺな要求を全部うけいれるってこと?

 だったら、当院は患者ファーストじゃないよ。

 つうか、小池都知事じゃあるまいし「当院は患者ファーストです。」とか言ったことねぇし。

 しいてあげるなら「ゴルフファースト」かな。

そんな説明してないよーって思うことあるよ

2018.10.17 カテゴリー|その他の治療について

 3年前に、左殿部から下肢の痛みとしびれで当院を受診した患者さんです。

 痛みに添って皮膚炎を認めたので帯状疱疹と診断し、抗ウイルス薬を処方しました。

 1週間後に再診した際、皮膚炎は治っていましたが、痛みとしびれが改善してなかったため、念のため腰椎のレントゲンを撮りました。

 腰椎レントゲンでは軽い老化現象を認めるだけだったので、帯状疱疹後神経痛と診断してリリカを処方しました。

 それからずっと来院しませんでした。

 

 先日、右股関節が痛くなったと当院を受診しました。

 股関節のレントゲンで異常がなかったので、股関節の筋の痛みだと説明したら、

 「3年くらい前に、同じように痛くなって先生にレントゲンを撮ってもらって脊柱管狭窄症って言われて薬をもらった。」って言われました。

 ・・・・・・・・・。

 いや、そんなこと絶対に言ってないんだよね。俺は腰の骨に変形があったら何でも腰部脊柱管狭窄症って診断しちゃうそこらの藪医者とは違うからさぁ。

 どっかで自分で理解しやすいように脳内変換しちゃったんだろうな。

 こういうことはよくあることで、そりゃあ、医者だってよくわかってないことを患者さんが理解するは大変ですよ。

五十肩の夜間痛にはリボトリールが効くよ

2018.10.16 カテゴリー|トリガーポイント注射

 五十肩の患者さんは夜寝ると痛くて目が覚めちゃうと訴えることが多いです。

 五十肩は肩の筋肉に出来たトリガーポイントが原因です。

 横になっていると寝返りを打つときなどに肩の筋肉に負担がかかるので痛みが出るのです。

 この五十肩の夜間痛にリボトリールがよく効きます。

 リボトリールには筋肉の緊張を和らげる効果があり、また副作用で適度に眠くなるので、五十肩の夜間痛に眠れない患者さんに処方すると「夜はよく眠れるようになった。」と喜んでもらえます。

 

 リボトリールは1981年から国内で使用されている「抗てんかん薬」です。

 てんかんの患者さんの治療用に発売された薬ですが、古くから慢性の痛みやしびれに効果があることがわかっていました。

 私が所属していた福島県立医科大学整形外科では慢性の痛みやしびれにリボトリールをよく処方していました。

 トリガーポイント注射で有名な加茂先生も患者さんにランドセンをよく処方します。ランドセンは名前が違うだけでリボトリールと全く同じ薬です。

 

 薬の説明書に「抗てんかん薬」と書かれているので、「これを飲んだらてんかんになるんじゃないか?」と心配なって質問してくる患者さんがいます。

 そんなときは「てんかんを治す薬だからてんかんにはならないよ。風邪薬を飲んでも風邪にならないでしょ。」と答えています。

 

 

 

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