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「痛み止めの注射をすると骨がとける」は迷信

2012.11.21 カテゴリー|医療に関する迷信

当院では、痛みに対してトリガーポイント注射や関節内注射など、注射による治療を積極的に行っています。なぜなら、注射のほうが、飲み薬や、電気・温熱治療などより、はるかに早く痛みが楽になるからです。

 

しかし、患者さんの中には「痛み止めの注射をすると骨がとける」と言って、注射を拒否する人がいます。しかし、この「注射をすると骨がとける」という話は、完全に迷信です。

 

数十年前まで、痛み止めの注射にステロイドという薬を使用してました。このステロイドは痛みを抑える効果は非常に強いのですが、骨を弱くしてしまう副作用があります。数十年前までは副作用についてよくわかっていなかったので、毎週のようにステロイドの注射を痛み止めとして打たれていた患者さんもたくさんいました。そのうちの何%かの患者さんが、ステロイドの副作用で膝などの骨がとけて、手術が必要になったり、歩けなくなったりしたことは事実です。

 

しかし、医学は日々進歩しています。同じ過ちを繰り返すことはありません。

 

当院で行っている痛み止めの注射はおもに2種類あります。

 

一つは腰痛や肩こりなど筋肉の痛みに行うトリガーポイント注射です。トリガーポイント注射にはネオビタカインという局所麻酔薬を使用しています。この薬に骨を溶かすような副作用はありません。

 

もう一つは、膝や肩の痛みに対して行う、関節内注射です。関節内注射にはヒアルロン酸ナトリウムという、膝の中で潤滑油のような働きをする物質を使用しています。この薬にも骨を溶かすような副作用はありません。

 

当院でも、ステロイドの注射を使用することはあります。痛風や偽痛風などのひどい関節炎を起こしているときや、腱鞘炎の時などです。しかし、その場合も、量を最低限にして、また注射の期間を1か月以上あけるようにして、副作用が出ないように細心の注意を払って注射してます。

 

「痛み止めの注射をすると骨がとける」というのは迷信です。

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