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「五十肩はほっとけば治る」は迷信

2012.11.22 カテゴリー|医療に関する迷信

五十肩とは五十歳代を中心とした人におこり、いつとはなしに肩の痛みが生じて関節の動きが悪くなる病気です。

 

五十肩 http://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html

 

五十肩は痛みが出てすぐの急性期に治療を開始すれば、割と簡単に治療できるので、痛くなったらすぐに受診して欲しいのですが、近所の人に「五十肩はほっとけば自然と治る。」と言われて、慢性化して痛みがひどくなり、関節が動かせなくなってから受診する患者さんがたくさんいます。

 

慢性化してしまうと、肩周りの筋肉のすべりを良くするヒアルロン酸の注射や、肩の筋肉の緊張をほぐすトリガーポイント注射を打ちながら、体操をしてもらって時間をかけて治すしかなくなくなります。さらに、これらの治療をしても肩の動きが改善しない時は、肩の関節の袋を切開する手術が必要になることもあります。

 

たしかに五十肩の患者さんの中には、特に治療を受けなくても自然と治る人がいます。しかし、治療せずにほっておいたせいで手術が必要になるほどひどくなってしまう人がいることも事実です。また、「腱板断裂」「石灰沈着性腱板炎」、「変形性肩関節症」などの五十肩と症状が似ている別の病気の可能性もあります。肩に痛みが出たら五十肩だといってほっておかないで、なるべく早く整形外科を受診して治療を受けることをお勧めします。

 

「五十肩はほっとけば治る」はというのは迷信です。

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