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「筋肉由来の腰痛もある」←そこまでわかっていて、なぜMPSにたどり着かない!

2017.2.10 カテゴリー|トリガーポイント注射

 昨日は、水戸に講演会を聞きに行きました。

 

 演題1は精神科の先生によるサインバルタの作用と使い方のお話でした。

 ざっくりまとめると「双極性感情障害(躁うつ病)の患者さんにサインバルタを処方すると躁状態になって大変なことになることがあるので、処方前に必ず躁うつ病の既往を確認してください」って感じでした。

 

 演題2は若い整形外科の先生の話でした。

 慢性腰痛に対する治療のついてでしたが、はっきり言って「それって、20年前に菊地臣一教授に教わった話だよ。つまね。」って感じでした。

 ただ、演題終了後の質疑応答でちょっと面白い質問がありました。

 「腰痛に対して、鍼灸マッサージが効くことがありますが、その機序はどのようなものだと考えていますか?また、どういった患者さんに鍼灸マッサージが効くと思われますか?」

 それに対して縁者の先生の答えは

 「鍼灸マッサージが効く機序はわかりません。ただ、サルコペニアの予防のためにリハビリをさせると腰痛が良くなることが多いしので、筋肉由来の腰痛もけっこうあるのかなと思います。また、椎間板の痛みの患者さんに腰部の筋力強化のリハビリをさせると痛みが取れることが多いので、筋肉を鍛えることで腰椎の安定性が得られて痛みが取れるのだろうと考えています。」

 う~~~ん。答えになってないよね。

 私だったらこう答えます。

 「腰痛の95%は腰や殿部の筋肉に出来たトリガーポイントが原因です。鍼灸マッサージでトリガーポイントを直接治療することで腰痛が良くなります!ほとんどの腰痛患者に鍼灸マッサージは有効です。無効なのは残りの5%の骨折、感染、癌転移の患者さんだけです。」

 超シンプルでわかりやすい答えだと思いませんか。

 「筋肉由来の腰痛もある」までわかったのなら、「もしかして、今まで椎間板や椎間関節、仙腸関節由来だと思っていた腰痛も筋肉由来なのでは?」と思いつき、ネットでググって「MPS(筋筋膜性疼痛症候群)」にたどり着けないかな。

 大学の先生だからね。学会や論文ばっかり見ていてネットとか見ないんだろうね。

テレビで教えている運動くらいじゃサルコペニアは予防できないよ

2017.2.06 カテゴリー|加圧トレーニング

サルコペニアとは、加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力や下肢筋・体幹筋など全身の「筋力低下が起こること」を指します。または、歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど、「身体機能の低下が起こること」を指します。

 

 先日、加圧トレーニングの講習会に出てきました。

 まず、加圧トレーニングの開発者である佐藤義昭先生の講義でした。

 ボルトの記録を破るのではないかと期待されている陸上競技選手や、膝の手術明けなのに4大大会で復活優勝したテニス選手が加圧トレーニングを取り入れているというお話を聞かせていただきました。

 「これから加圧トレーニングはすごいことになりますよ」とおっしゃっていました。

 

 そのあと、加圧スペシャルインストラクターの清水先生のお話でした。

 私、一応医師だし、加圧トレーニングの講習会も何度も出ているので、ほとんど知っている話でしたが、ひとつだけ面白いことをおっしゃっていました。

 「テレビでサルコペニアの予防として、大学の偉い先生が高齢者向けの運動を指導していますが、あんな簡単な運動で筋肉がつくはずがない。」

 

 「その通りだ。さすが日々、筋肉と向き合っているインストラクターはわかっている」と思いました。

 日頃から、自分自身で筋トレをしていて、クライアントにも指導をしているインストラクターの先生は筋肉をつけることが簡単ではないことをよくご存じです。

 

 筋肉を強化するには、筋肉が壊れるくらいの強い負荷をかけなければいけません。

 テレビで教えているような誰でも出来る簡単な運動やウォーキングでは筋肉かかる負荷が小さすぎて筋力が強くなりません。

 

 しかし、高齢者に筋肉が壊れるほどの強い負荷をかけると、関節や腱を痛めてしまい、かえって動けなくなってしまいます。

 だからこそ加圧トレーニングなのです。

 加圧トレーニングなら軽い負荷の運動で、強い負荷をかけた運動と同等以上の筋力強化効果を得ることが出来ます。

 サルコペニアの予防には加圧トレーニングしかないと言ってもいいくらいです。

離乳食は「おかゆ」から始めちゃダメなんだってよ

2017.2.01 カテゴリー|医療に関する迷信

子供の対する糖質制限を積極的に行っている岡田小児科の岡田清春先生のブログの紹介です。

おかゆから始めない離乳食

http://blog.goo.ne.jp/okada_kids_clinic/e/06a3f6d7809786e714c846821f22366d

WHO(世界保健機関)は離乳食と言わず、補完食と言っています。
即ち、5-6ヶ月までお乳で足りていたエネルギーと栄養素が、足りなくなりそれを補う食事ということです。
足りない栄養素の一番は鉄です。母乳には鉄分がほとんど無く、生まれたときにお母さんから貰った鉄が薄まっています。
 
さて補完食とは完全を補う食という意味です。完全とは母乳であり、そのカロリーの半分近くが脂質です。
さらに脂質の半分はバターやラードと同じ飽和脂肪酸です。赤ちゃんは脂食いであり、脂が消化できないなんて全く根拠がありません。
 
ところが、15年ほど前に出された厚労省の離乳食ガイドにはおかゆ(米)から始めると書いているではありませんか。お米には脂質、タンパク質など体を作るために必要な栄養素は殆どありません。鉄を含めミネラルも殆どありません。それをお粥にするとさらに薄まります。
 
リトアニアで赤ちゃんをお生みになった方のwebページです。離乳食のわりと初期の段階から、お肉をしっかり取り入れることが推奨されています。赤ちゃんに不足しがちな鉄分を補う意味も含めてレバー肉、そして特に仔牛やウサギ肉が勧められています。これが世界の普通なんです。
 
おかだ小児科医院では豚バラ肉をフライパンで焼いて、ペースト状にしスープか出汁で伸ばしたものを食べさせるように指導しています。おかゆに顔を背けていた、赤ちゃんもバクバク食べます。
 
おかゆから始めない離乳食で育った赤ちゃん【肉食ベビー」は成長発達が良好です。特にメンタルが安定していると感じます。
10ヶ月検診できくと肉食の子は「人見知りをしにくい」「駄々をこねない」「すぐ泣き止む」ことがおおいです。お母さんも育てやすいと仰っています。
また、食事の支度も楽になったと言われる人が多いです。
 

 「離乳食はおかゆから」っていう日本の常識は、科学的根拠のない迷信みたいなものなんですね。

 そもそも「おかゆが消化にいい」って常識自体、間違ってますからね。

 胃袋にある胃酸はタンパク質は溶かせるけど、炭水化物は溶かせません。

 だから二日酔でゲロはいたときに出てくるのは、ラーメンの麺とか焼きおにぎりの米とかで、焼き鳥とかサイコロステーキは出てこないでしょ。

 

 我が家にはもう赤ちゃんがいないので、自分の子供には試せませんが、孫が生まれるころには、この新しい離乳食が日本中に広まっているいいなと思うので、ブログで紹介させていただきました。

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