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サインバルタとハサミは使いよう

2017.7.19 カテゴリー|トリガーポイント注射

 50代の女性

 3ヶ月前に首を寝違えました。

 その3日後くらいから左の首から背中から腕の痛みがひどくなり、近所の整形外科を受診しました。

 MRIを撮って首に2カ所ヘルニアがあるといわれました。

 痛いところに局所注射をするとその日だけは眠れるけど、週に1回しかしてくれないのでロキソニンと睡眠薬を飲んでいました。

 痛みが取れないため、1ヶ月前に当院を受診しました。

 長く続く痛みのため暗い表情で診察室に入ってきました。

 下図のごとくトリガーポイントを認めました。

16385.jpg

 寝違えが原因の筋痛症で、ヘルニアは痛みと関係ないことを説明してトリガーポイント注射を行いました。

 症状の経過や年齢からサインバルタの良い適応であると考え、サインバルタを処方しようとしましたが、

「以前に腰痛でかかった病院から、サインバルタやトラムセット、リリカなどが処方されたけど、すべて副作用がひどくて飲めなかった」

 と言われたので、とりあえず、ロキソニンテープのみ処方し、痛みが取れなければ毎日注射に来てくださいと説明しました。

 1回目の注射で少し良くなりましたが、その後はあまり良くならなかったようなので、睡眠薬を止めてリボトリールを出しましたが、良くなりませんでした。

 やはりサインバルタの良い適応であると確信し、患者さんに次のように説明しました。

 

 痛みは神経経路を伝って上行性に脳に伝えられますが、それとは別に下行抑制系という痛みを和らげる働きもつを神経径路もあります。

 慢性痛の人は下行抑制系の働きが悪くなっているため、痛みに対して過敏になり少しの痛みをすごくつらく感じるようになります。

 サインバルタはこの下行抑制系の働きを改善する作用があるので、いまの○○さんにはぴったりのお薬です。

 神経に働く薬なので、吐き気や眠気などの副作用が出ますが、3日くらいで耐性ができて副作用が出なくなります。

 副作用が出ても3日くらいは我慢して飲んでください、きっと良くなります。

 

 サインバルタを飲んで、最初は頭がボーッとしたり、食欲が低下したりなどの副作用が出ましたが、1週間後には痛みが改善して、表情も明るくなり、それまでずっと休んでいた仕事に復帰できました。

 

 サインバルタとハサミは使いようです。

 

 ちなみに、日曜日は忙しくてこんな丁寧な説明できませんよ。

 なるべく平日の空いている時間に受診してくださいね。

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