HOME > 院長BLOG > 小さいこどものやけどの原因(拡散希望)

院長BLOG

小さいこどものやけどの原因(拡散希望)

2017.12.08 カテゴリー|湿潤療法

今朝、夏井先生がウェブサイトで乳幼児の熱傷の原因についてまとめてくれたので紹介します。

http://www.wound-treatment.jp/new.htm#1208-3

【飲食物による熱傷が多数を占める】
テーブルの上の味噌汁,コーヒー,紅茶などは子どもにとっては全て凶器となります。
「手が届かないと思って置いていた」と後悔される親御さんが多いです。「手が届かない範囲はない」と考えるべきです。子どもは触りたいと思ったらどんな手段を使ってでも手を伸ばして,ひっくり返します。
「手が届かない高さだと思って油断していた」という反省も多いです。つかまり立ちが始まると,手が届く高さが日毎に増していきます。乳児を甘く見てはいけません。
【炊飯器の蒸気,加湿器の蒸気】
子どもの手が届く高さにある炊飯器,加湿器は凶器です。
従来型の軟膏ガーゼによる熱傷治療では,水蒸気熱傷はあっという間に深くなり,植皮まっしぐらです。
【ティファール電気ケトルとその類似商品】
極めて危険な凶器です。
受傷パターンとして多いのは「テーブル・キッチン台の上でお湯を沸かしていて,子どもがコードを引っ張って落とす」です。ティファールはコードと台が一体型のため,コードを引っ張ると台も一緒に動き,しかも本体にストッパーがないものが多いため,広範囲熱湯となります。日本の家屋は電源コンセントが低い位置にあるためです(ヨーロッパではコンセントが高い位置にあるため,同様の事故は起きていないそうです)。
【ウォーターサーバー】
ストッパーなしで熱湯が出るタイプは凶器。
【ヘアアイロン】
パターンとして多いのは「使い終わったヘアアイロンを手が届かない所に置いていたのに,子どもがコードを引っ張って落とし」が大半。
【アイロン】
パターンとして多いのは「アイロンを使っている時に来客(電話)があってちょっと目を離したスキに子どもが」が多いです。

 小さなこどもは好奇心旺盛で怖いもの知らずなので、何でも手を出してしまいます。

 だから「熱いものを家におかない」が小さい子供のやけどの予防の基本です。

 味噌汁やコーヒーや紅茶は飲まなくても生きていけるので、こどもが小さいうちは家で飲まない。

 炊飯器や加湿器は1メートル以上高いところにおく。

 ティファールの電気ケトルは使わない。

 ウォーターサーバーの冷水だけにして熱湯は出ないように設定する。

 ヘアアイロンは使い終わったらすぐにコードを抜いて高いところにしまう。

 アイロンも使用中は絶対に目を離さず、使い終わったらすぐにコードを抜いて高いところにしまう。

 

 とにかく、小さなこどもにとっては「熱いものはすべて危険物」です。

 ばあちゃんちに遊びに来ていてやけどするこどももよくいます。

 正月に孫が遊びに来る前に、熱いものをなくす工夫をしましょう。

最近の記事

カテゴリー

月別アーカイブ