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腕相撲は危険

2018.7.19 カテゴリー|骨折・捻挫の治療

 20年くらい前

 私がまだ勤務医だった頃に、ホストクラブでホストと腕相撲をして、右上腕骨を骨折して入院した女の子がいました。

 

 力比べで腕相撲をする人は多いと思いますが、腕相撲は意外と危険なスポーツです。

 腕相撲をしていて、上腕骨(二の腕の骨)を骨折する人がたくさんいます。

 特に、飲み会で酔っ払った勢いで腕相撲をして骨折する人がけっこういます。

 

 素人が腕相撲をすると、腕の力だけで相手の腕を倒そうとするので、上腕骨をねじる力が強くかかります。そのねじる力に耐えられなくなり上腕骨が真ん中あたりで螺旋状に骨折します。

 私も学生時代に上腕骨を骨折しているので(腕相撲じゃなく疲労骨折ですが)その痛さをよく知っています。

 「知っていることは何でも話すから、もう許してくれ」って思うくらい痛いです。

 

 アームレスリングの選手たちは、そもそも分厚い筋肉で骨を守っていますし、フォームが全然違います。

 肘を深く曲げて、脇の下を締めて上腕を胸の前にあて、体全体で相手の腕を押します。

 正しいフォームでやれば上腕骨にねじれる力はかかりません。

 それに、腕だけでやるより何倍も力が入ります。

 

 腕相撲をやるときは正しいフォームを身につけてから、ちゃんとアームレスリング台の上でやりましょう。

 けっして、飲んだ勢いでやらないでください。

 

 それにしても、お客さんの腕を折っちゃうとか、どんだけ間抜けなホストだよと思うでしょ。

 そしたら、その女の子が入院中に診せてくれた彼氏の写真が、そのホストだったときは、まじでびびった。

 「それ絶対だまされてるよ。」って言ったけど、全然聞く耳持たなかったな。

 骨折はうまく治せたけど、私生活には口出せないからね。元気にしているといいけど。

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