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仙人草による化学熱傷

2019.7.18 カテゴリー|湿潤療法

 仙人草を手首に貼ると扁桃炎の痛みが取れるという民間療法があるそうです。

 詳しくはこちら↓

 https://www.lab2.toho-u.ac.jp/phar/yakusou/mihon/sennninnsou.html

 民間薬として扁桃腺炎に⇒生葉1枚を三分の一の大きさに切り、片方のみの手首の内側に貼ってガーゼを当てて包帯で軽く巻き、5分ほどおきます。その頃にはその部分に痛みを感じると扁桃腺の痛みは取れてきます。葉を当てた部分は発疱しているので、ぬるま湯で軽く洗います。5分以上当てておくと、火ぶくれの後が治りにくくなりますから、決して5分以上は貼らないでください。
※毒草なので、片方の手首のみにして、5分以上は貼らないこと。
 
 
 30代の男性
 扁桃炎に効くと言われて仙人草を左手首に貼ったら、でっかい水疱が出来たので2日後に当院を受診しました。
 初診時の画像
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 水疱膜を除去したら、真ん中あたりは白くなっていて、2度の深い化学熱傷と診断しました。
 プラスモイストDCで湿潤療法を開始しました。
 1週間後の画像
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 無事上皮化しました。
 
 仙人草はプロトアネモニンという有毒物質をもっています。
 この有毒物質が皮膚を傷害して化学熱傷をおこします。
 
 ヤケドの痛みが強すぎで、扁桃炎の痛みを感じなくなるだけなんじゃねぇのと私なんかはそう思います。

 危険な民間療法はやっちゃダメよ。

夏井先生から紹介いただいた赤ちゃんのヤケド

2019.7.05 カテゴリー|湿潤療法

 6ヶ月の女の子

 車の中で左手を熱いうどんの容器に長時間接触していてヤケドしました。

 近くの皮膚科を受診して治療を受けましたが、ネットで調べて「なついキズとやけどのクリニック」を受診して、ハイドロコロイド交換を指導され、自宅から近い当院に紹介されました。

 当院を受診したときの状態です。

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 深い2度のやけどです。

 引き続きハイドロコロイド交換を続けてもらって週2回ほど通院してもらいました。

 約1ヶ月後の状態です。皮膚は再生されたので、跡が残らないように遮光テープを貼るように指導しました。

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摩擦によるやけど

2019.4.18 カテゴリー|湿潤療法

 70代の男性

 農機具のベルトに左薬指が巻き込まれて受傷しました。

 翌日当院を受診、摩擦による3度の熱傷と診断して湿潤療法を開始しました。

 初診時

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 1週間後

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 2週間後

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 3週間後

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 4週間後

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 3度の熱傷でも湿潤療法できれいに治りました。

 従来の熱傷治療をしている病院にかかったら「伸筋腱のすぐ上の3度の熱傷だから、感染症になる危険が高いのですぐに手術をしたほうがいい」と言われて、入院して有茎皮弁術を受けていた可能性が高いです。

 それで、醜い手術跡が残って、指の動きも悪くなって、さんざんな目にあったかもしれません。

 このおじさん場合は湿潤療法を受けたかったわけじゃなく、たまたま近所だから当院を受診しただけですが、ラッキーでしたね。

ティファールの電気ケトルは危険!

2019.2.22 カテゴリー|湿潤療法

 50代の男性

 ティファールの電気ケトルの電気コードが足に引っかかって、電気ケトルがひっくり返って熱湯が左上肢にかかってやけどをした患者さんです。

 受傷当日は某病院の救急外来を受診して軟膏による処置を受け、翌日当院を受診しました。

 左上腕の半分と左肘から手首の大部分に水疱が出来ていました。

 水疱膜を可及的に除去して穴あきポリ袋とペットシートによる治療を開始しました。

初診時(水疱膜除去後)

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治療3日後

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治療10日後

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治療17日後

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無事に上皮化しました。

しばらくは乾燥を防ぐためにワセリンを塗ってもらうように指導して治療を終了しました。

 

ティファールの電気ケトルは非常に危険です。

日本製の電気ポットと違って、電気コードが本体から外れない構造になっているので、電気コードを引っ張ると本体がひっくり返って熱湯が飛び出してきます。

そもそもケトル(kettle)を日本語に訳すとヤカンです。

ヤカンが危険なものであることは小学生でも知ってます。

かっこつけて電気ケトルなんて呼ばずに、電気ヤカンと呼ぶようにすればみんなもう少し危険性に気づいてくれるかもです。

「なつい式湿潤療法」をやってます。

2019.1.24 カテゴリー|湿潤療法

 当院の湿潤療法は「なつい式」です。

 なつい式湿潤療法の条件は以下の通りです。

①創面の消毒など
 ・水道水洗浄する。
 ・熱傷,一般外傷を問わず傷の消毒はしない。感染創であっても消毒しない。
 ・創面をボディーソープなどの界面活性剤で洗わない。
②創面の被覆
 ・創面を乾燥させない創傷被覆材(ハイドロコロイド被覆材,プラスモイスト®,ズイコウパッド®,ハイドロサイト®など)で創面を覆う。
 ・浸出液の量により被覆材を選択する(例:浸出液が多い場合は吸収力の高いズイコウパッド®,プラスモイスト®,ハイドロサイト®などを選択)。
 ・以下のような,通気性が高く,基本的に単独使用では創面を乾燥させる治療材料は使用しない。
 (ガーゼ、ソフラチュール®,シリコンガーゼ、メロリンガーゼ®、その他の通気性のある治療材料)
③外用剤
 ・使用する外用薬はワセリン(プロペト®)と油脂性基剤の外用薬(ステロイド軟膏,ゲンタシン軟膏®など)のみ。
 ・消毒薬と消毒液を含む外用剤(イソジンゲル®,カデックス軟膏®,ユーパスタ®など)は絶対に使用しない。
 ・クリーム基剤の外用薬(ゲーベンクリーム®,エキザルベ®,ヒルドイドソフト®など)は絶対に使用しない。
 クリーム基材の外用薬は合成界面活性剤を含むため,創面に塗布すると細胞膜を破壊し,傷を深くする。すなわち,クリーム基材の外用薬は化学的・生物学的には創面破壊薬である。
 ・フィブラストスプレー®は絶対に使用しない(患者に拷問級の激痛を与え,治療効果も疑わしいため)。
④創感染した場合の対処
 ・消毒薬,消毒薬含有外用剤は使用しない。
 ・抗生剤を投与(経口投与,点滴)する。
 ・感染源(熱傷水疱,壊死組織,異物など)を見つけて除去する。

 当院の湿潤療法は上記条件を満たしているので「なつい式」です。

 なんちゃって湿潤療法ではないので、安心して受診してください。

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