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触診できないとAIに負けちゃうよ

2019.4.16 カテゴリー|トリガーポイント注射

 60代の男性

 1ヶ月くらい前に右背中が痛くなって、3カ所の整形外科を回りましたが、どこでも骨には異常なしと言われ、湿布と電気治療を受けましたが良くならないため当院を受診しました。

 上着を脱がせて背中を触診したら、案の定トリガーポイントが見つかりました。

 その際に患者さんから言われた一言

 「今までかかった医者はレントゲンばかり見ていて、上着も脱がせなかった。触診してくれたのは先生が初めてだ。」

 

 レントゲンやMRIで異常を見つけることが診断だと思ってる整形外科医がたくさんいます。

 でも、画像から異常を見つけ診断を下す作業はAIがもっとも得意とするところです。

 逆に、触診してトリガーポイントを見つける作業はAIには今のところ不可能です。

 画像ばかり見ていて触診できないと、そのうちにAIに負けて用なしになっちゃうよ。

トリガーポイント注射をした後の反応はいろいろ

2019.4.08 カテゴリー|トリガーポイント注射

 トリガーポイント注射をした後の反応はいろいろです。

 ①注射したとたんに痛みが消えてしまうパターン

 ②注射した直後は痛みが楽になったけど、その後数時間つっぱるような痛みが出現して、翌日くらいに痛みが消えるパターン

 ③注射した直後はほとんど変わらないけど、2日後くらいに楽になるパターン

 ④一度楽になっても、数日後にまた痛みが戻ってしまうパターン

 ⑤全然効かないパターン

 

 同じ薬を同じように注射しているのにどうして反応がいろいろなのかはわかっていません。

 私自身にトリガーポイント注射をした場合、腰は①のパターン、肩こりやふくらはぎは②のパターンになることが多いです。

 ①~③のパターンの場合はトリガーポイント注射を続けていけばだんだん良くなっていきます。

 ④のパターンの場合は週に3回くらい通院してもらって、痛みが戻る前にトリガーポイント注射を打ち続ければだんだん良くなっていきます。

 ⑤のパターンは滅多にありませんが、痛みがこじれて慢性痛になっている場合はサインバルタが有効です。診断が間違っている可能性がある場合は、大きな病院で再検査を受けてもらいます。精神的な問題(身体症状症)の場合は心療内科での治療が必要です。

 

 トリガーポイント注射をした後の反応はいろいろなので、すぐに良くならなくてもあきらめないで通院を続けてください。

 

寒いときや疲れたときに痛くなるのは筋肉だよね

2019.3.15 カテゴリー|トリガーポイント注射

 40代の男性

 2年前から、寒いときや疲れたときに左大腿後面に痛みが出るようになりました。

 某病院の整形外科を受診して椎間板ヘルニアと診断され、神経根ブロックを受けトラムセットとリリカが処方されましたが全然良くなりませんでした。

 1ヶ月くらい前に当院を受診しました。

 太ももの後ろの筋肉(ハムストリング筋)にトリガーポイントを認めたのでトリガーポイント注射をしたら1回で良くなりました。

 

 普通に考えて、寒いときや疲れたときは痛くなるのは筋肉だよね。

 寒かったり疲れたりすると筋肉の血の巡りが悪くなって筋肉がこるから痛くなるんだよね。

 寒かったり疲れたりしたら椎間板ヘルニアが出っ張ったりするのげ、そんなわけないでしょ。

 

 下肢痛=椎間板ヘルニアor腰部脊柱管狭窄症 

 って思考停止していて患者さんの症状をよく聞かないから、こんなごじゃっぺな診断しちゃうんだよ。

 

トリガーポイント注射は筋肉のこりをほぐす注射です。

2019.3.07 カテゴリー|トリガーポイント注射

 最近は、初めてトリガーポイント注射を受ける人にはこのように説明しています。

 トリガーポイントを押しながら、「痛みの原因はここの筋肉のこりです。この筋肉がこっているところに筋肉のこりをほぐす注射をすれば良くなりますよ。」

 この説明でだいたいみんな納得してくれます。

 「痛み止めの注射です。」なんて言うと「痛み止めの注射は一時的にしか効かないんじゃないか?」とか聞かれて、「一時的に痛みをとめることで痛みの悪循環が止まって、どうのこうと・・・・」と難しい説明をしなければいけなくなります。

 説明はなるべくシンプルなほうが伝わります。

 なので、サインバルタを処方するときも、「長く続く痛みのために、脊髄の下行抑制系という痛みを制御する機能の働きが悪くなっているので、その働きを改善する薬を出します。」なんて説明しても伝わらないので、「痛みがずっと続いていて慢性痛になっているから慢性痛によく効く薬を出しますね。」とシンプルに説明した方が伝わります。

 

民放の健康番組は嘘ばかり

2019.2.26 カテゴリー|医療に関する迷信

 民放の健康番組は嘘ばっかりなのでほとんど見ませんが、昨日リビングのソファーでスマホをいじりながら、何となくテレビをかけていたら、これまた嘘ばかりの健康番組をやっていてました。

「名医のTHE太鼓判」https://www.tbs.co.jp/the-taikoban/archive/

 番組に出ていた客員教授という先生が、「足の冷えはおしりのコリからきている」といっていました。

 「おしりにある梨状筋が凝るとその隣にある坐骨神経が圧迫されて下肢の血流が悪くなり足が冷える」というのです。

 つっこみ① 筋肉が凝ったくらいで神経が圧迫されることはないよ!筋肉がどんなに凝っても骨や靱帯みたいに固くなることはないから神経を圧迫することはありえません。本当に神経が圧迫されているなら、手根管症候群のように知覚障害や運動麻痺がおこるはずです。

 つっこみ② 坐骨神経が圧迫されると下肢の血流が悪くなるという生理現象は存在しません。神経には2種類あります。脳の命令を筋肉に伝えたり痛みなどの情報を脳に伝える体性神経と、内臓や血管の働きを自動調節している自律神経です。坐骨神経は体性神経です。自律神経じゃないのでいくら圧迫されても足の血流障害をおこすことはありません。

 番組でも、坐骨神経が圧迫されると下肢の血流が悪くなる理由については全く説明してませんでした。

 

 それで、足の冷えを治すための治療として梨状筋をソフトボールでマッサージすることを勧めていました。

 「あれれれ、それってトリガーポイントマッサージじゃないの?」

 梨状筋じゃなくて小殿筋にトリガーポイントが出来ると下肢がしびれます。(なせそうなるかはわかっていません。)おしりをマッサージしたら小殿筋のトリガーポイントが良くなって、足のしびれが改善して冷えが良くなったように感じるのでしょう。

 

 それにしても「足の冷えはおしりのコリからきている」は言い過ぎだよね。

 足の冷えは、タバコによる動脈硬化や、糖尿病による末梢循環障害、運動不足による筋力低下、自律神経失調などいろんな理由でおこるのに、全部おしりのコリのせいにしちゃダメでしょ。

 「足に冷えはおしりのコリが原因の場合があるかもしれない」くらいが医学的に正確な表現でしょう。

 

 民放の健康番組は全部こんな感じです。嘘ばかりで馬鹿らしくて見てられません。

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