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すぐに治しちゃっても患者さんはいなくならないよ

2019.11.07 カテゴリー|トリガーポイント注射

 70代後半の女性

 2ヶ月前から右膝痛が出現しました。近所の病院を受診してレントゲンを撮り軟骨が減っていると言われ、痛み止め内服薬と湿布が処方されました。3週間、薬を飲んでも治らなかったのでMRIを撮ることになり、その結果「手術をしないと治らない。」と医師から言われ怖くなって、知人のKさんの紹介で当院に逃げてきました。

 診察の結果、右膝の内側にトリガーポイントを認めました。筋肉ではなく腱の痛みだっったので、ケナコルト注射を行いました。

 

 1週間後に再診した際に患者さんはこう言いました。

 「おかげですっかり良くなった。こんなにすぐに治しちゃったら患者さんいなくなっちゃうんじゃないの。」

 私はこう答えました。

 「よくなった患者さんが別の患者さんを連れてきてくれるから、大丈夫。」

 「そうだと思って、今日は私も2人連れてきた。」

 「それは、どうもありがとう。」

 

 この患者さんを紹介してくれたKさんはすばらしい人格者で、Kさんの紹介で受診してくれる患者さんも皆さんいい方ばかりです。

 いい人はいい人を紹介してくれるので、客層がどんどん良くなります。

 

 逆に、職員に暴言を吐くような馬鹿をのさばらせていると、馬鹿が馬鹿仲間を連れてくるので客層がどんどん悪くなります。

 なので職員に暴言を吐くような奴は治してやりません。

 

 しかし、痛み止め飲み薬が効かなかっただけで手術を勧めるってどうよ。

 トリガーポイント注射やヒアルロン酸の注射、サインバルタ内服など手術以外の方法を試しからでも遅くないはずです。

 まあ手術の方がお金になるからね。でもそれで患者が逃げちゃったら意味ないよね。

16歳で腰部脊柱管狭窄症の手術をやられた気の毒な患者さん

2019.10.31 カテゴリー|トリガーポイント注射

 30代の女性

 2週間前から腰が痛くなったと当院を受診しました。

 トリガーポイント注射をしようと服をまくってみると、腰に約20センチの大きな傷がありました。

 話を聞くと、16歳の時に腰部脊柱管狭窄症の手術を受けたそうです。

 「じゅ、じゅ、じゅ、十六歳で、脊柱管狭窄症の手術をうけたのぉぉぉぉぉ。」

 びっくりして叫んでしまいました。

 16歳で腰部脊柱管狭窄症とか、ありえねぇからね。

 腰部脊柱管狭窄症は加齢性変化で腰の骨や椎間板や靭帯が変形して神経を圧迫する病気です。

 16歳で神経を圧迫するほど腰の骨や靭帯が変形するわけないじゃん。

 手術後約20年たった現在のレントゲンを示します。

20625ap.jpg20625lt.jpg

 手術で骨を削ったあとはあるけど、全然老化してないし・・・

 マジで藪医者。腰にでっかい傷が残って、自分の娘だったらマジで泣く。

 

 ちなみに、今回の腰痛はトリガーポイント注射2回でよくなりました。

 

腰椎MRI所見で将来歩けなくなることを予言することは不可能です

2019.10.29 カテゴリー|トリガーポイント注射

50代の女性

腰痛と右殿部痛で某病院を受診しました。

そこで、X線検査とMRIを受け、

「腰部脊柱管狭窄症でこのままだと将来歩けなくなるから手術したほうがいい。」

と言われ、不安になって、家族に相談して当院を受診しました。

 

念のため腰椎のレントゲンを撮ると、年齢相応の変化だけでした。

「MRIを見ただけで、将来歩けなくなることを予言することは不可能です。だから、手術をしないと将来歩けなくなるという話は100%嘘です。」

「痛みの原因は腰やお尻の筋肉痛です。固くなっている筋肉に注射をして筋肉の緊張をとれば治ります。」

と説明しました。

一応納得してくれて、安心して帰って行きました。

でも注射は嫌いだそうで、トリガーポイント注射は受けていきませんでした。

注射して痛みが取れればもっと安心できるのにね。

 

腰椎MRI所見で、将来歩けなくなることを予言することは不可能です。

MRIでひどい腰部脊柱管狭窄症になっていても、何の症状もなくスタスタ歩いている高齢者がいくらでもいるからです。

MRI所見と痛みやしびれや歩行能力に相関関係がないことは科学的研究で証明されています。

 

そもそも、将来歩けなくなるから手術をした方がいいって考え方自体おかしくないですか。

だって、実際に歩けなくなってきてから手術したって全然遅くないもの。

 

まさか、金儲けのために患者を脅して手術を勧めているわけじゃないとは思うけどね。

トリガーポイント注射にステロイドは使いません

2019.10.08 カテゴリー|トリガーポイント注射

 なんかねぇ、また変なこと言われたのよ。

 ずっとアメリカ合衆国に住んでいて、ついこの間、日本に帰国してきた女の人なんだけど、受付でトリガーポイント注射について

 「この注射にはステロイドは入ってますか?」って聞いてきたので

 「入ってません」と答えたら

 「じゃあ、効くわけないわね。」だと。

 

 普通そんなこと言うか?びっくりだよ。

 

 ステロイドは抗炎作用が強いので、関節炎だったり腱鞘炎だったりの炎症性の痛みにはすごくよく効きます。

 でも、トリガーポイントは筋肉の炎症じゃないからね。ステロイドは効かないよ。

 トリガーポイントは筋肉が緊張して固まって血流が悪くなっている状態です。

 だから、局所麻酔薬で筋肉の緊張をほぐして血流を改善させると痛みが取れるのです。

 

 ステロイドを使った局所注射(トリガーポイント注射)は、昔は日本でもやられていましたが、効果が認められないので、現在は保険適応外です。

 だから今、日本でトリガーポイント注射にステロイドを入れる医者はほとんどいないと思います。

 

 アメリカって意外と遅れてるよね。

 

丁寧な説明が「呪いのことば」になってしまう悲劇

2019.8.16 カテゴリー|トリガーポイント注射

 40代の男性

 3日前から右膝が痛くなり当院を受診しました。

 念のためレントゲンを撮りましたが、右膝の骨には全く異常はありませんでした。

 触診すると右大腿四頭筋内側広筋にトリガーポイントを認めたました。

 それより何より、右大腿四頭筋の著しい萎縮を認めました。

 話を良くを聞いてみると、5年前に足首を骨折して、某病院で手術を受け、そのときに「(骨折で足首が変形したから)将来、膝も痛くなるでしょう。」と言われたそうです。

 それでずっと膝をかばって生活していたようです。
 
 「それは、『将来、膝も痛くなることもあるかもしれない。』程度の話です。よけいな心配して、膝をかばっていたから、こんなに筋肉が萎縮してしまったのです。どんどん動かさないと、かえって痛みがひどくなってしまいますよ。」
 と説明したけど、通じたかな?
 トリガーポイント注射も受けていかなかったし、呪いは解けなかった可能性が高そう。
 
 30年くらい前からインフォームド・コンセントという言葉がでてきて、手術前に患者さんには起こりえる合併症や副作用について十分な情報提供をして、納得してもらって同意を得てから手術をするということが病院で行われるようになりました。
 これは、はっきり言って医療訴訟対策です。
 後から訴えられないように、前もって細かく説明するのです。真面目な医師ほど細かく説明します。
 
 でも、心配性な患者さんは、滅多に発生しないような合併症についても、必ず発生するのではないかと不安になってしまいます。
 心配性の患者さんには、ドラマの女医のように「私、失敗しないので!」と言ってあげるのが一番安心してもらえるのですが、さすがにそれは無理です。医学は何が起こるかわからないので。
 私なんかは、ざっくりと「手術は温泉治療と違って、いろんなことが起こる可能性があるけど、そのときは全力で対応します。」と説明していました。
 おかげさまで一度も訴えられたことはありません。運が良かっただけですけどね。
 
 丁寧な説明が、患者さんの受け止め方次第では「呪いのことば」になってしまうこともある。
 ということです。やはり医学は何が起こるかわからない。

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