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当院のアトピー性皮膚炎の治療

2013.8.06 カテゴリー|湿潤療法

  湿潤療法の夏井先生がアトピー性皮膚炎の治療についてまとめていました。

http://www.wound-treatment.jp/new.htm#0806-0600-2

 

当院のアトピー性皮膚炎の治療も夏井先生の治療を参考にしているのでほぼ同じです。

 

1.乳幼児のアトピー性皮膚炎と乾燥肌

・ボディーソープ,シャンプーの使用を止め,お湯だけで洗うようにする。これらは合成界面活性剤が主成分なので,強烈に肌を乾燥させ,乳児の場合はこれだけで皮膚の状態が改善することが多い。
ちなみに,人間の肌から分泌されるものは全て水溶性で,水・お湯に溶けない汚れはない。

・どうしても石鹸を使わないと気がすまないという場合は,ニオイの気になる部分だけ固形石鹸を使用する。

・それでも肌の感想がある場合には,一日数回,白色ワセリン(プロペト)かプラスチベースを塗布する。

ヒルドイドソフトなどの クリームの塗り薬 は強力な乾燥剤なので,絶対に使用しない。

 


2.それ以降のアトピー性皮膚炎と乾燥肌

・食事を糖質制限食に切り替える。これだけで良くなることが少なくない。

・合成界面活性剤の使用を止め,ワセリンで保湿するのは同じ。

・ナイロンタオルは絶対に使用しない。

ヒルドイドソフトなどのクリームを使わないのも同様。

・罹病期間が長く,さまざまな治療を施されてきた患者さんは,なかなか難しいです。

 

ここまでが夏井先生のアトピー性皮膚炎に対する治療方針です。

当院では、さらにビオチン療法を追加しています。

また、皮膚炎がひどいところにはステロイド軟こうも使用しています。(ステロイドの外用薬は適切に使用すれば副作用の心配はほとんどありません!)

 

ビオチン療法

https://nishibori-seikei.com/biotin/index.html

ビオチン療法に関するブログ

https://nishibori-seikei.com/blog/cat17/

 

 

 

原因不明の関節炎は掌蹠膿疱症性関節炎も疑いましょう

2013.6.05 カテゴリー|ビオチン療法

41歳女性

 

 2年前から、前胸部に痛みがあり、別の整形外科医院でレントゲンや血液検査を受けましたが、異常なしといわれていました。

 昨年夏ごろから、首や腰や手首の痛くなり始めました。

 今年2月に当院を受診しました。

 

 受診時、前胸部にある胸鎖関節に圧痛を認めました。

 胸鎖関節炎といえば、掌蹠膿疱症性関節炎を思い浮かべなければいけません。

 この患者さんの場合、手足に膿疱はありませんでした。喫煙もしていません。

 しかし、職場で受動喫煙にさらされていること、子供のころからお腹が弱く、ずっと下痢気味であることなどから、掌蹠膿疱症性関節炎の可能性が高いと診断しました。

 

 掌蹠膿疱症性関節炎という病気について、本人に説明し、ビオチン療法を開始しました。

 薬を飲み始めて、すぐに痛みは軽減しました。

 

 原因不明の関節炎は掌蹠膿疱症性関節炎も疑いましょう。

大腸内視鏡検査が発症の原因と思われる掌蹠膿疱症の一例

2013.6.03 カテゴリー|ビオチン療法

50代の女性

 

3年前に掌蹠膿疱症にかかりました。

昨年秋より当院でビオチン療法を受けていて、症状は改善傾向にあります。

 

 掌蹠膿疱症は、ビオチンというビタミンが不足することが原因で発症します。本来、ビオチンは腸内細菌が産生してくれるので、あえて補給する必要がないビタミンです。しかし喫煙などが原因で、腸内細菌が乱れるとビオチンが産生されなくなり、ビオチン不足に陥り、掌蹠膿疱症になってしまうと考えられています。

 

 しかし、この患者さんに喫煙歴はなく、また受動喫煙に長時間さらされたこともありませんでした。ただ、発症する数か月前に、大腸ポリープの検査と治療のため大腸内視鏡を3回受けていました。

 

 大腸内視鏡検査では、大腸内をきれいにするために検査の前に強力な下剤を飲まなくてはいけません。その下剤が腸内細菌を乱してしまった可能性があります。

 

 他にも胃の中のピロリ菌の除菌のために数か月間抗生剤を飲み続けたために掌蹠膿疱症になってしまった患者さんもいました。このケースでは、抗生剤の長期内服が腸内細菌を乱したと考えられます。

 

 掌蹠膿疱症の原因は、ほとんどの場合は喫煙ですが、医療行為が原因になることもあるようです。

 

 

 

 

掌蹠膿疱症に対する穴あきポリ袋療法

2013.5.20 カテゴリー|ビオチン療法

28歳女性

 

昨年8月に両足底に皮疹が出現しました。某皮膚科で水虫と言われ外用薬を処方されていましたが、改善しませんでした。

 

今年1月、別の皮膚科を受診して、掌蹠膿疱症と診断され、ステロイドの外用薬を処方されましたが、改善しませんでした。

 

3月にネットで調べて当院を受診しました。

 

掌蹠膿疱症と診断し、禁煙を指示して、ビオチン療法を開始しました。

 

1か月後に再診した際には、足底の皮膚炎はあまり改善しておらず、痛みが強かったため、穴あきポリ袋療法を開始しました。

 

穴あきポリ袋療法

① 患部にマイザー軟膏(ステロイド)を薄く塗ってもらう

② その上に穴あきポリ袋をかぶせる

③ その上から靴下をはいてもらう。

 

1か月後、皮膚炎はきれいに良くなりました。

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穴あきポリ袋療法は、基本的にはステロイド密封療法と同じです。

 

ステロイド密封療法では、ステロイドを塗った上から食品用のラップで覆います。

 

しかし、ラップには通気性がないため、足にかぶせると、蒸れて超臭くなってしまいます。

 

穴あきポリ袋なら、適度な通気性があるため、臭くならずに済みます。

 

 

ビオチンが劇的に効いた接触性皮膚炎の一例

2013.3.06 カテゴリー|ビオチン療法

30代女性 美容師

 

19歳のころから両手に皮膚炎があり、皮膚科で美容液による接触性皮膚炎と診断されました。美容師をしばらく止めていた間は皮膚炎は落ち着いていました。

 

昨年4月に美容師の仕事を再開したら、また両手の皮膚炎が再発しました。

 

皮膚科で接触性皮膚炎と診断され、デルモベート(最強の外用ステロイド剤)とセレスタミン(ステロイドと抗アレルギー剤の合剤)を処方されましたが、症状は改善しませんでした。

 

2か月ほど前に、当院を受診しました。経過や、皮膚所見からはやはり美容液による接触性皮膚炎が一番疑われました。

 

しかし、タバコを吸っていること、足の裏にも皮膚炎が出来たことがあることなどから、掌蹠膿疱症の可能性もあると考え、ビオチン療法を開始しました。もちろん禁煙もしてもらいました。

 

1か月後受診した際には、皮膚炎がきれいに治っていました。

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接触性皮膚炎にビオチンが効いたのか?

接触性皮膚炎ではなく掌蹠膿疱症だったからビオチンが効いたのか?

 

どちらかは、わかりませんが、ビオチン療法には副作用がないので、接触性皮膚炎にも、ためしにビオチン療法をやってみる価値はあると思います

 

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